今年2020年は、「コロナ禍の年」として歴史に刻まれることは間違いありません。と同時に、堕落人間が天の救援摂理によって「真の幸福と健康とは何か」を悟る年として記憶されるでしょう。本シリーズでは、健康に関する考え方と生活習慣について「原理」の観点から解説します。
世界の〝免疫力〟の低下
今年二月の基元節、真のお母様が七年路程の勝利を満天下に示され、二〇二〇年は輝かしい希望の幕を開けました。しかし、新型コロナウイルスのパンデミックにより、半年後の聖和節(9月4日)では、私たち統一食口の故郷、韓国へ帰ることができず、日本からリモート形式で真のお父様の尊影に献花するしかありませんでした。
東京オリンピックで好景気に沸くはずだった日本経済は、四月から六月までのGDP(国内総生産)の伸び率が、年率に換算して二七・八パーセントも減少しました。
先行きが見えない不安の中で、三十代以下の女性の自殺が四〇パーセントも増えたと言われます。
個人レベルから国家レベルまで、人、物、お金の流れ(授受作用による循環)が止まった結果、世界の持つ〝免疫力〟が低下し、格差や差別、利己主義や自国本位主義という〝堕落性ウイルス〟が暴れ始めています。世界は新型コロナと堕落性という二つのウイルスによって重症化しているのです。
人間の欲心の代償
このような状況に対して、真のお母様は天宙の母の位相と心情から、第二回「百万希望前進大会」(9月27日、韓国・清心平和ワールドセンター)で次のように警告を発せられました。
「創造主・神様とは関係のない利己主義、自己中心の欲心により、人類歴史は、葛藤と戦争の歴史でした。今日もその戦争は続いています。しかし、人類は、必ず元の位置に戻らなければなりません。そのためには、宇宙の中心である創造主・神様が、人間の父母になろうとしておられることを悟らなければならないのです。今回の予想できなかったコロナウイルスだけではなく、気候変動によって、集中豪雨や強力な台風、山崩れ、山火事が絶え間なく世界の至る所で起きています。
人間が生命を維持するためには、太陽と水と空気が絶対に必要です。しかし、今日の現象を見ると、文明の発達と科学の発達によって生活が楽になったのかもしれませんが、予期せぬ二酸化炭素、大気汚染物質などの増加により、未来において私たちの愛する子女たちが健康な生活を送ることができるのだろうかという、心配が大きいのです。
今日を生きている人類は、これ以上の分裂と、一つになることのできない欲心を捨てなければなりません」
真の〝ワクチン〟
世界を救うことができる真の〝ワクチン〟が求められています。百パーセント安全であることはもちろん、千パーセント有効な〝ワクチン〟、それは天の父母様(神様)と真の父母様の愛であり、み言です。そのことに世界の有識者はようやく気づき始めています。
「原理」と健康の関係
真の父母様は、創造原理の観点から本然の循環運動の大切さについて語られています(囲み参照)。これは本シリーズの主題ともなる観点です。
本来、人体や地球は「原理」によって百パーセント運行されるはずですが、主人である人間自身が「原理」の働きを阻害した結果、病気や地球温暖化などの問題が生じるようになりました。ここでの「原理」の働きとは、個性真理体同士の授受作用によって回転運動や循環運動が起こり、そこから万象が生じる、あるいは創造されるという意味です。
このような観点に基づき、健康に関して具体的に考察していきます。(本部衛生委員会)
(み言引用)
「この宇宙にあるものすべてのものは、主体と対象との間で、完全な授受の作用をしています。授受作用は、動脈と静脈との間にも行われ、それによって血液が、体内を循環しています。人間の病気は、授受のバランスが壊れ、正常な循環運動が停止した状態であります」
(真のお父様のみ言)『御旨と世界』265〜266ページ
「科学の発達は、創造の道理から見るとき、平衡を失ってしまいました。天地万物は創造の循環法則のとおりに進んできています。それを、人間が妨害をしてはならないのです」
(真のお母様のみ言)9月27日、韓国・清心平和ワールドセンター
(お知らせ)
本部に衛生委員会が設置されました。衛生委員会とは、「労働安全衛生法」に基づいて一定の規模の事業所に設置が義務づけられ、職員の健康の保持・増進や職場環境の改善のための調査・審議を行う場です。各教会には、これに準じる組織として「健康・福祉委員会」の設置を進める予定です。
記事元:
「世界家庭」2020年11月号
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