- 「操体法」の基本運動を知ろう!
通勤電車などの移動時や、パソコン作業、スマートフォンの操作など、1日の内に体が強ばることが多い現代人は、肩こりなどの疲労が溜まり、どうしても体が硬くなってきます。硬くなった時は無理に動かそうとせず、気持ちの良い方向に動かすことがポイントです。
例えば、腕が上がらなくなる、あるいは上げて痛いという時は、「上げるな」という体からの信号です。無理に上げるのではなく、下げる運動をすると気持ちよくなり、次第に腕が上がるようになります。これが、体を操る「操体法」という運動なのです。
硬くなった体は、リラックスできればほぐれるのですが、リラックスさせるには、いったんぐっと力を入れて、一気に脱力します。これが操体法の基本で、リラックスできると同時に、歪みもとれます。様々な操体法の運動があるので、いくつか例を紹介します。
操体法の例 その1
- つま先立ちしながら両手を上げ、ひと呼吸しながらバサッと両手を下ろします。これを、3~5回繰り返します。
操体法の例 その2
- 自然体で立ち、静かに状態を前に倒します。
- 頭から起こし、後ろにそらします。
- 前屈、後屈を3~5回繰り返します。
操体法の例 その3
- 重心を、倒す反対の足に移します。倒す側の足は浮かし気味にして、これを3~5回繰り返します。
- 重心はひねる側の足にかけます。反対の足は浮かすようにして、3~5回繰り返します。
左右の楽な方を行ってください。
操体法の例 その4
- つま先立ちしながら両手を上げ、ひと呼吸しながら、バサッと両手を落とします。左右の楽に上がる方で、3~5回繰り返します。
- 膝を高く上げ強くドンドン足踏みをします。(30~50回)
- マッスルトルネード体操
この体操では、脊柱起立筋をほぐし、首から腰の背骨の歪みをとります。歪みの出た背骨を一気にまっすぐに整えていく特別な体操法です。無理をしないでできる範囲で行ってみてください。
- 手と足をクロスします。右足を前に出した場合は、左手を前、左足を前に出した場合は、右手を前にしてクロスさせてください。
- そのまま手を真上に上げます。この時、息を吸い込み、手を耳の横まで持っていきます。体が硬くなっている場合はあまり無理をしないで、できるところまでやってみてください。
- 息を吐きながらゆっくりと前に倒します。
- 息を吸いながらゆっくりと元の姿勢に戻します。これを3~4回繰り返します。
- 後ろに倒しながら息を吸い、④の姿勢に戻しながら息を吐きます。これを3~4回繰り返します。
- 次に、真っすぐに両手を伸ばしながら息を吸います。
- 左に倒す時に息を吐き、正面に戻す時に息を吸います。
これを3~4回繰り返します。
- 右に倒す時に息を吐き、正面に戻す時に息を吸います。これを3~4回繰り返します。
引用:健康生活総合研究会「孝情健康講座第3回 健康生活の秘訣② 運動と排泄について」