平和メッセージ16

神様のみ旨から見た環太平洋時代の史観Ⅱ

  ─アメリカを中心とするUNと自由世界の方向─

 

(このメッセージは、平和メッセージ13章に、2008年8月7日、第12回「七・八節」記念式の際、「分捧王中心摂理時代」のみ言が追加されたものであり、同年8月27日、真の父母様ヘリコプター事故40日復活期間の勝利を記念し「重生完成・復活完成・永生完成の日」を宣布された結論のみ言として平和メッセージ16章に定められたものです。同年11月7日に開催された「GPF 2008 KOREA 国際指導者招請特別セミナー」の際に、内容が一部追加されました)

 

 

 世界各地から、きょうのこの貴い摂理的なILC(国際指導者会議)とGPF(地球村平和祝祭)の行事に参加するためにお越しくださった貴賓の皆様! 

 人種、国境、宗教の壁を跳び越え、このように数十、数百のNGO(非政府機構)と各国の大使、そして宗教指導者が一堂に会し、〝One Family under God〟の夢を実現するための真の愛の革命の隊列に参加された皆様の姿を拝見でき、感慨無量でございます。

 これまで八十年余りの間、私は初志を貫徹し、天の命に従って神様の創造理想である地上・天上天国、すなわち平和世界を築くために尽力してきました。地球星の津々浦々を数十回も巡りながら天のメッセージを広く伝えてきました。特別に二十一世紀に入る中で私は、天が人類に賜った最後の祝福であり警告である環太平洋圏を中心とする天の摂理的方向と人類の未来についてのメッセージを説き明かしてきたのです。

 平和世界を具現するに当たっては、ほかの方法があるわけではありません。人類の真の父母であられる神様の命に従い、世界を抱いてアベルUNを設立し、救援摂理を躍動的に推進、実践している私の教えに従わない限り、人類の未来は希望がありません。

 そのような次元で、きょうは私が去る二年間、世界中のすべての人々を対象に教育してきた特別平和メッセージを皆様と共に読みながら、その深い意味を解明しようと思います。今年(二〇〇八年)八月二十七日、私たち夫婦がヘリコプター事故に遭って四十日目となる記念日に宣布したメッセージです。天がこの時代に私たちに下さった最後通牒のごときこのメッセージを胸深く刻印し、今後、皆様の人生の指標としてくださることを願うものです。

 皆様! 神様は誠に奥妙に摂理をされます。誰も想像することができなかった大型ヘリコプター事故で、天は霊界を動員して、真の父母である私たち夫婦の身には、サタンもあえて手を出すことができないように措置されたのです。人間の目にはとても神秘的な奇跡の中の奇跡に見えるでしょう。しかしこれは、ヘリコプター事故の歴史上、見いだすことができない不可思議として記録されています。

 二〇一三年一月十三日を祖国光復完成の日として公表し、昼夜なく心血を注いでいる私を、天がどうして見捨てることができるでしょうか。御自身の実体として地上界でこの聖業を成していくレバレンド・ムーンに、神様が共にいらっしゃらなければ、誰が摂理を完成し、人類を再び神様の懐へと取り戻すことができるでしょうか。

 神様の大いなる恩賜を受けて、このように皆様の前に再び立つことができるようになった私たち夫婦は、誠に感慨無量です。人類の真の父母として天の印を受けた私たち夫婦は、堕落の血統として生まれ、父母のいない孤児として数千、数万年をさまよっている人類を救い、一緒に連れて帰ってきなさいという天の至上命令を受けました。これから四年余りが残っている二〇一三年度に向かう最後の段階として、双合七八禧年を宣布し、霊肉界の万邦に総進軍命令を下したこの時点に、このような不意のヘリコプター事故にあったのです。しかし、天はこの事故を通して、いま一度、無知蒙昧な人類に、天が生きて役事していらっしゃることをはっきりと見せてくださったのです。今や皆様は、私と手を取り合って爆発的な真の愛・真の家庭革命を遂行し、全人類を祝福家庭化しなければならない切迫した時点にいることを、一時も忘れてはいけません。

 

 分捧王中心摂理時代 

 

 貴賓の皆様! 

 きょうこの貴い日を迎え、世界各国から来られた皆様にお伝えしようとするメッセージは、去る(二〇〇八年)四月三十日から五月二日にわたって、アメリカのテキサスとワシントンDCで開催された南北米の首脳たちのセミナーで宣布した天のメッセージです。人類は既に新しい時代圏である後天開闢の時代に入っています。平和の王として即位した私の命を受け、世界各地に派遣された分捧王たちを中心として天が役事され、この地に新天新地、すなわち天一国を完成させる時代です。

 皆様、イエス様の前に洗礼ヨハネが責任を果たしていたならば、ユダヤ教とイスラエルの反対にあって十字架の道に追い立てられるイエス様にはならなかったはずです。洗礼ヨハネと共に、イエス様はイスラエル民族を導き、天が数千年にわたって準備してきたローマを平定し、治めることができるようになっていたはずです。そのような基盤さえ確保していたならば、イエス様は世界へ通じるローマの道を通して、世界全域に分捧王たちを派遣していたでしょう。彼らは平和の王となられたイエス様の代身者であり、天のみ旨を伝授された相続者としての分捧王の役割を果たして、この地球星に、国境がなく、垣根のない解放・釈放の平和王国、すなわち天一国を創建していたでしょう。

 しかし、人類はサタンの計略から脱け出すことができないまま、再び二千年間の蕩減復帰の道を歩んできた事実を私たちはよく知っています。洗礼ヨハネ一人の失敗が、このように途方もない結果をもたらしたのです。

 天の摂理は、決して中断されても、放棄されてもいけないというのが天理です。ついにこの地、大韓民国が天の選択を受け、摂理を完成させる祖国となりました。真の父母様がこの地の精気を受けてお生まれになったからです。

 私は既に摂理の三大中心国に、アベル格の分捧王を任命、発表しました。摂理上、祖国の位置にある韓国を代表して郭錠煥UPF(天宙平和連合)世界会長を、母格の国家である日本は小山田秀生日本UPF会長を、そして摂理的に長子格であるアメリカには朱東文ワシントン・タイムズ会長を封じて派遣しました。

 それとともに、カイン型の分捧王として、北米圏を代表してジョージ・ブッシュ元アメリカ大統領をその候補に選任し、南米圏を代表してサンギネッティ元ウルグアイ大統領を立て、南米大陸に平和運動を展開します。そして摂理的に祖国となる大韓民国のカイン型分捧王の位置には、全国民の元老として尊敬されている素石・李哲承総裁を選任しました。

 皆様、私はこのように世界各国に分捧王たちを封ずる手続きを躍動的に進行させています。彼らは決して、洗礼ヨハネのような失敗を、二度と繰り返せない時代圏に入ってきています。十字架の道に忽然と去られたイエス様の時とは異なり、平和の王として天の印を受けた私は、必ずやこの地球星に神様の祖国光復を完成させなければならないからです。天が共にいらっしゃり、平和の王が中心軸として立ち、世界津々浦々に派遣された子女たちと分捧王たちを導き、永遠の平和が定着する本然の理想天国を創建するのです。

 どうか心と体を一つにして、きょう、天が下さるこの天の秘密の一端を皆様の心の中に刻印してください。今後の皆様の活動と人生を指導してくれる天道のみ言が、きょうのこのメッセージに込められていることを肝に銘じてください。

 

 善主権の時代である後天開闢時代 

 

 尊敬するジョージ・ブッシュ・アメリカ大統領、そしてサンギネッティ・ウルグアイ大統領をはじめとする中南米圏の元・現職首脳および内外の貴賓の皆様! まず、忙しい日程を先に延ばし、このように本国際指導者大会に参加してくださった皆様に、私と私の家庭の名で心から感謝を申し上げます。

 貴賓の皆様。

 国際連合(UN)の創設趣旨に従い、世界平和を守るという崇高な志を抱き、朝鮮戦争において多大なる犠牲を払ったUN軍、アメリカをはじめとする十六カ国の参戦国に、み旨を中心として七千万の韓民族に代わり深甚なる感謝の心情(心)をお伝えします。人類を罪悪から救い、御自身の創造理想を完成しようとされる神様の摂理的観点から見れば、朝鮮戦争は、単純な一国の戦争ではありませんでした。神様の摂理を完結するにおいて、決定的役割を成し遂げた歴史的な聖戦だったのです。

 私と韓半島を中心として繰り広げられた神様の深い摂理的内容を、ここで一つ一つすべて説明することはできません。したがって、きょうは、私が最近宣布した環太平洋を中心とする摂理的内容を皆様に紹介しようと思います。

 貴賓の皆様。

 私は、昨年の天一国七年が始まると同時に、神様と人類が、数千年の歴史上、ただの一度も経験できなかった摂理的次元の禧年を宣布しました。天がこの年を大きく祝福されたのです。

 数千、数万年の歴史を通して神様の胸を苦しめ、人類を足かせの沼から抜け出せないようにしていたサタン主管権、すなわち悪主権の先天時代がついに終わり、この年を頂点として、今から人類は、神様を中心にお迎えし、新しい善主権の時代である後天開闢の時代を大きく開いていけるようになったのです。

 このような途方もない天の摂理が、皆様の知らない間に進行しているのであり、今では、世界百八十五カ国で、私の教えを相続し、天がこの時代に下さった特命を遂行するために、昼夜を分かたず走っている平和大使たちの数が、数百万になっています。

 したがって、きょう私は、皆様に今後人類が行くべき方向と天の摂理的プログラムを宣布するという次元で、「神様のみ旨から見た環太平洋時代の史観─アメリカを中心とするUNと自由世界の方向─」という題目で、天のみ言をお伝えしようと思います。

 

 人類歴史の発展過程 

 

 皆様、人類歴史の発展史を深く観察してみれば、歴史の背後で、絶えず役事される天の意志と息遣いを、はっきりと感じるようになります。

 世界四大河川地域を中心として第一歩を踏み出した人類の文明史を、一度振り返ってみてください。ナイル川を中心とするエジプト文明、チグリス・ユーフラテス川を中心とするメソポタミア文明、インダス川を中心とするインダス文明、黄河を中心とする黄河文明、これらを私たちはよく知っています。

 その後、人類の文明史は、地中海圏に上陸し、ギリシャ半島のギリシャ、イタリア半島のローマのような、地中海の半島文化として、花を咲かせるようになります。歴史は、再び発展を繰り返しながらヨーロッパ大陸文明として定着するかと思われましたが、この大陸文化も、再び大西洋圏のイギリスで島嶼文明の花を咲かせる土台となります。

 しかし、四海を平定し、「その地に日が沈むことはない」と叫び、気勢を揚げていた大英帝国も、再びその華麗な文化のバトンをアメリカ大陸に譲り渡した事実を、私たちは、歴史の中に目撃するようになります。

 このように、アメリカ大陸に着陸した人類の文明史は、ついにキリスト教に根をおく民主主義の甲冑をまとい、宗教の自由と人権平等の旗印を掲げて闘い、第一、第二、第三次世界大戦を勝利することによって、無神論的悪主権の代名詞であった共産主義がひざまずくようになります。

 しかし、人類文明史の発展がここで終わるのではありません。アメリカが偉大であるがゆえに、成された結果でもありません。摂理的プログラムに合わせ、天はアメリカという国を第二イスラエルとして選び立て、中心宗教であるキリスト教を通してアメリカの国民を育て、訓練させ、この結実段階の摂理を成してきたのです。

 皆様、しかし、問題は今からです。地球星を一周回ってきた人類文明史の発展は、ついに太平洋圏に到着しました。今や人類歴史は、環太平洋圏を中心として完成、完結すべき摂理的時点に到達したのです。

 この摂理的プログラムは、もはやいかなる力も妨げることができません。悪主権下で勝ち負けを繰り返していた先天時代の蕩減路程は、飛躍する環太平洋時代の足首をつかむことはできないのです。天が禧年を宣布された特別なみ旨が、正にここにあります。

 

 環太平洋時代の私たちの使命

 

 皆様、環太平洋時代の到来が意味するところは、実に大きなものです。人類のメシヤとして来られたイエス様が、み旨を成し遂げていたならば、世界はどのような姿に変わっていたと思いますか。イエス様は、全人類を救うために来られた救世主、メシヤだったのであって、地中海東方の片隅に位置するイスラエルだけを救うために来られた方ではなかったのです。その当時、人類文化は、既に地中海の中心であるローマを拠点として、四海を掌握し、治める準備ができていました。

 したがって、天は、イエス様がローマを教化して統治し、その強大なローマの力を借りて、世界人類を新しい神文明圏へと救ってあげることを期待していたのです。しかし、歴史は、あまりにも悲惨な十字架の惨刑で終わったイエス様の最期を記録しています。皆様! 神様の創造理想を完成する神文明圏の構築は、真の愛の人生を実践躬行し、霊界の実相をはっきりと知り、モデル的理想家庭である真の家庭を探し立てることであり、これは天からの至上命令です。

 それでは、新しい神文明圏の真の愛はどのような愛であり、真の家庭とはどのような家庭をいうのでしょうか。

 

 真の愛・真の家庭 

 

 皆様、絶対的神様の真の愛の本質は、受けようという愛ではなく、人のために、全体のために先に与え、ために生きようという愛です。与えても、与えたという事実すら記憶せず、絶えず与える愛です。喜んで与える愛です。真の母が真の子女を胸に抱いてお乳を飲ませる、喜びと愛の心情です。真の子女が父母に、心身をすべて捧げて孝行して喜びを感じる、そのような犠牲的な愛です。

 真の愛で結ばれると、永遠に一緒にいても、ただうれしく、宇宙はもちろん、神様までも引っ張れば付いてくる愛です。堕落の末裔である人間がつくった国境の壁、人種の壁、さらには宗教の壁までも、永遠に終わらせる力が、真の愛の価値です。

 神様の絶対的真の愛の主流属性は、絶対、唯一、不変、永遠のものなので、誰でもこの真の愛を率先して実践するとき、神様と同居して共に楽しむことができ、同参権、相続権までも享受するようになるのです。

 このように、天国に入る絶対必要条件である「ために生きる人生」、すなわち真の愛の人生とは、すべての創造の平和理想的モデルとなる、神様を中心として平和に暮らす新しい理想家庭の人生です。人類は、今、誰もが真の家庭を探し立てることのできる道が大きく開かれました。

 皆様、「共にために生きる人生」のモデル的典型は神的家庭です。真の父母と真の子女は愛と尊敬で、夫婦は相互信頼と真の愛を土台として、兄弟姉妹はお互いに信じて助け合いながら、一つになって暮らす家庭が、正にモデル的理想家庭なのです。真の愛の根に、真の愛の幹が生じて、真の愛の実を結ばせる、真の家庭を取り戻さなければならないという意味です。

 このように、真の祖父母、真の父母、真の孫と孫娘を中心として、三代が一つの家庭で、永存される神様に侍って暮らす天一国家庭を探し立てることが、氏族的メシヤの責任であり、平和大使と分捧王たちの使命であり、神様の願いであることをはっきりと知らなければなりません。

 もし全世界が、このような真の家庭で満ちあふれるならば、そこには弁護士も、検事も、さらには判事も必要なく、天道と天法が治める、道理に従う世界となるでしょう。

 

 真の父母様の業績

 

 平和を愛する環太平洋圏の指導者の皆様! 私は、実に形容し難い受難の路程を克服して勝利し、今日この地位まで来ました。決して個人の栄達と慰安のための人生ではありませんでした。生死が行き交う茨の道でも、天の印を受け、天のみ旨がどこにあるかをはっきりと知った私であったために、人類救援という天命をつかんで身もだえする、不死鳥の人生を貫いてきました。

 そうして、アメリカと世界の宗教界、学界、政界、および各界各層の指導者たちから、私は次の八つの分野において「チャンピオン」である、という摂理的完成者としての呼称を受けるようになりました。

 一番目に、レバレンド・ムーンは、神様を最もよく知るチャンピオンです。

 これまで神様は、全知全能の方であられ、被造万物の世界とは絶対的な主従関係であり、尊貴と栄光の玉座にいらっしゃる方であると考えられてきました。しかし、事実は正反対です。

 私は、摂理的使命を出発しながら、神様と人間の関係が父母と子女の関係だということを知ったのであり、最初のアダムをサタンによって失ってしまったのち、神様は、悲しみと嘆息と恨の神様になられたことを悟りました。

 私は、生涯を通して、その神様の恨を解怨してさしあげ、神様の心情を解放、釈放してさしあげようと、全力を尽くしてきました。ついに、二〇〇一年一月十三日、神様王権即位式を奉献することによって、神様の栄光と権威の玉座を取り戻してさしあげたのです。

 二番目に、レバレンド・ムーンは、サタンを最もよく知るチャンピオンです。

 これまで人類は、人間を堕落させ、すべての悪行を主導する悪魔サタンの正体が何かを知りませんでした。

 私は、摂理を出発した草創期に、十四年以上の間、血のにじむ霊的な祈祷生活を通して、天上世界のあらゆる秘密を深く調べていく中で、すべての悪の根源であるサタンの正体が何であり、さらには、サタンの戦略と戦術が何かを知るようになりました。

 堕落によって血統を汚してきたことがサタンの戦略戦術であったため、私は、天の側に本然の血統を探し立てようと全力を尽くしてきたのであり、このような天の戦法が世界的に広く知られた交叉・交体合同祝福結婚運動なのです。

 三番目に、レバレンド・ムーンは、人間を最もよく知るチャンピオンです。

 人間は、どこから来て、どのように生き、どこに行くのか、堕落した人間は、なぜ心と体が争い、葛藤しているのか、生と死の意味は何か、本当に死後の世界は存在し、このために地上生活はどのようにすべきか、などに対する多くの疑問は、レバレンド・ムーンが明らかにした創造原理で詳しく説明しています。

 人間の人生は、腹中から地上生活を経て、永遠の死後の世界にまで連結されているのです。

 レバレンド・ムーンは、人を見れば、その人の運命を直観する視覚があります。そのため、世界の大勢の若者たちの配偶者を結び合わせてきました。

 四番目に、レバレンド・ムーンは、霊界を最もよく知るチャンピオンです。

 死後の世界である霊界は、地上生活の延長として、すべての人間が自然に行く世界として実在する世界です。したがって、祝福を受けて原罪を清算したのち、霊人体を完成して肉身を脱ぐ人たちには、死ではなく昇華という神聖な儀式を通して、永生の天の国に行く道を歓送し祝賀するのです。

 歴史時代に来ては逝った数多くの聖賢、烈士たちが、今霊界に実在しており、真の父母様から祝福を受けて絶対善霊となり、神様の地上摂理を手伝っているという事実を知らなければなりません。

 地上生活の一瞬一瞬は、そのまま天上に記録され、後日、霊界に行く日に、地上生活の審判材料になるのです。したがって、すべての人間は、より大きなもののために犠牲になることを喜ぶ、真の愛の人生を実践しなければなりません。

 五番目に、レバレンド・ムーンは、イエス様を最もよく知るチャンピオンです。

 神様の息子であり、救世主、メシヤとして来られたイエス様が、準備されていたユダヤ教団と当時の宗教界の指導者たちから反対され、最後に十字架で処刑されたことは、人類歴史において、最も悲劇的な事件です。イエス様は、第二のアダムとして、神様を中心とする理想家庭のモデルを成就し、全人類を接ぎ木してあげなければなりませんでした。

 ローマを経て西欧文明の基礎となり、大西洋と太平洋文明圏の中心核を成しているキリスト教は、再び来られる再臨主のための新婦的基盤であることを理解しなければなりません。

 キリスト教徒たちは、神様のみ旨を広げることもできずに十字架に追われたイエス様の、悲しい心情世界を理解しなければなりません。

 私の教えを通して、イエス様の使命と十字架による救援の限界、そして再び来られなければならない理由などが、はっきりと明らかにされています。

 六番目に、レバレンド・ムーンは、聖書および各宗教の経書の核心内容を最もよく知るチャンピオンです。

 聖書を中心とする各教団の主要な経書は、人間始祖の堕落によって無知に陥った人間たちを、再び神様の前に帰す道が暗示されている秘密の啓示書です。したがって、重大な内容が比喩と象徴で描写されているのです。比喩と象徴は、天から来るメシヤによってのみはっきりと明らかにされます。

 したがって、旧約の律法の核心内容を明確に教えてくださった方がイエス様であり、レバレンド・ムーンの教えを通して、新旧約の聖書全体に貫き流れる神様の救援摂理に関する天の秘密が、明確に現されているのです。聖書は、神様の創造理想と堕落、そして復帰の道が隠された秘密の啓示書です。レバレンド・ムーンが明らかにした原理は、各種の経書で疑問視されていることに対するすべての答えが、明快に表されています。

 七番目に、レバレンド・ムーンは、人類歴史を最もよく知るチャンピオンです。

 歴史は、漠然と反復する単純な循環史観ではありません。明確な方向と目的をもって流れていっているのです。人類歴史は、本然の創造理想を回復していく蕩減復帰摂理歴史であり、救援摂理歴史です。

 歴史の始源と方向を明確に知っている私は、このような摂理的観点から、一九八五年、ソビエト連邦の最全盛期に、スイスのジュネーブでの国際学術会議を通して、共産主義の終焉を預言するなど、唯物史観の終末を予見したのです。

 これからは、すべての国家と宗教がそれぞれの垣根を崩す時です。そうして、 〝One Family under God〟、すなわち「唯一なる神様のもとの一家族」となる時代が急速に到来するでしょう。

 歴史の主管者は、神様であられます。今後、天運の到来により、歴史の軸が、アベルUNを中心に、天一国を創建するための超宗教、超国家の世界へと急速に前進するでしょう。

 八番目に、レバレンド・ムーンは、真の家庭の価値のチャンピオンです。

 神様の創造理想は、神様を中心とする真の家庭をつくることです。アダム家庭が成し遂げられなかった真の家庭の理想を取り戻し、地上・天上天国の基盤を構築するのです。

 私が主導してきた祝福運動は、単純な結婚儀式ではなく、原罪を清算し、本然の真の血統によって天に接ぎ木する神聖な行事なのです。

 真の家庭は、真の愛、真の生命、真の血統の根源です。本然の真の理想家庭を通して、真の国、真の世界、真の天国が建設されます。家庭における真の父母を中心とする四大心情圏と三大王権の基礎が天一国の土台になるのです。

 二〇〇五年九月十二日、「天宙平和連合」の創設以降、レバレンド・ムーンは、三代圏祝福理想の完成を通して、み言と祝福によって全人類を神様のもとの一つの家族にしようと、私と韓鶴子総裁、さらに直系の子女たちと孫、孫娘、三代圏が進み出る世界巡回を完了したのであり、さらに、アメリカのキリスト教代表百二十人、宗教圏代表千二百人、さらには一万二千人の平和大使たちが、国家代表として世界百九十数カ国を巡回し、真の父母様のみ言と祝福行事を行うことによって、神様を中心とする神文明世界を成し遂げていくにおいて、人類と天宙が真の家庭の価値を人類の普遍的価値として定着するようにしたのです。

 以上のように、レバレンド・ムーンは、八つの分野のチャンピオンとして世界に広く知られてきたのであり、これは、天の助けにより、全人類が協助しなければならない勝利の標的として残されているのです。

 

 真の父母の勝利的伝統の相続

 

 このように、真の父母と全人類が一致して血と汗と涙で起こした勝利の土台の上に、私は、去る二〇〇三年、エルサレムにおいてキリスト教、ユダヤ教、イスラーム(イスラム教)の推戴を受け、イエス様を王の王として天上天下に宣布しました。

 それとともに、二〇〇四年には、私がアメリカと韓国の国会で平和の王として推戴されました。そして、二〇〇六年六月には、ついに「天宙平和の王」戴冠式を挙行するようになったのです。

 皆様! 二十一世紀に入った今日の人類は、実に歴史的な大転換期に置かれています。永遠の世界平和を定着させられるのか、あるいは、二十世紀まで反復してきた暗鬱な戦争と対決の歴史を再び繰り返すのかを、決定せざるを得ない時点に来ています。

 皆様も御存じのように、人類は、二十世紀に入って本格化した植民地争奪戦と、第一次、第二次世界大戦を経験しました。そして、神様の祖国光復の摂理的次元でUN軍が動員され、世界の十六カ国が参戦した韓半島での聖戦、また東西冷戦など、絶えず繰り返されてきた戦争と反目の時代を経なければなりませんでした。

 このような渦の中で、私は、生涯の全過程を神様の平和理想世界王国の具現のために捧げてきました。さらに私は、第二次世界大戦が終わると同時に創設されたUNが、永遠の世界平和実現のために、神様のみ旨に従うことのできる名実共の平和の機構となることを懇切に祈ってきました。

 しかし、一九四五年に創設されたUNに、世界平和のために貢献した素晴らしい業績がないわけではありませんが、創設六十周年を超えた今日の姿は、その本来の創設目的を遂行するに当たって、深刻な困難に直面していることを、自他共に認めています。

 加盟国が二百カ国に迫っていますが、自国の権益ばかりを代弁し、主張するUN代表部の役割は、今、世界紛争の解決と世界平和の具現に当たって、創設当時からの限界を露呈しています。

 皆様、私は去る二〇〇五年九月十二日に、ついに神様の摂理史を花咲かせる「天宙平和連合」(UPF)の創設を満天下に宣布しました。「天宙平和連合」は、今から後天開闢時代のアベルUN的役割を果たすことでしょう。カイン格の既存のUNの更新とともに、世界各地において、私の教えである「天父主義」、すなわち真の愛・真の家庭主義を伝授されて走っている数百万の平和大使たちを動員し、「神様のもとの人類一家族」の天命を必ず完遂しなければなりません。

 

 交叉 ・交体祝福結婚

 

 皆様、「天宙平和連合」は、超宗教、超国家的な次元で、交叉・交体祝福結婚を通して堕落前のアダムの本然の血統に復帰する、人類の血統転換の大革命を遂行する前衛隊となるでしょう。ある人は、不可能なことだとあざ笑うかもしれません。

 しかし、神様のみ旨がある所には必ず道があります。皆様も一度考えてみてください。実体の神様の名で役事しているレバレンド・ムーンの教えに従い、もしアメリカとロシアが超国家的次元で交叉・交体祝福結婚を決行したとすれば、どのような結果が出てくると思いますか。

 二つの国は、永遠の絶対主人である神様と一つの家族になるでしょう。数億の孫と孫娘が暮らしている国に向かって、どうして敵対感を抱くことができ、銃剣を向けることができるでしょうか。

 召命された皆様!

 六十五億の人類を神様の真の同族血統に変え、この地に神様が願われた本然の理想祖国と本郷の地を求め、太平聖代の理想天国を創建する聖業が、地球星の至る所で既に勢いよく燃え上がっています。きょうこの時間にも、世界百八十五カ国では、一万二千箇所ずつの訓読・祝福大会の責任を完遂するために、火花を散らす競争が繰り広げられています。

 皆様は、きょう誠に貴い歩みをされました。この意義深い聖なる禧年と共にある天運の流れを逃さないでください。地球星の七五パーセントを占めている海洋圏を、皆様が先頭に立って保護し、発展させなければなりません。様々な公害と資源の枯渇によって死につつある地球星を回生させ、人類の未来を約束してくれる新しい本然の資源の宝庫を、ほかのどこで見いだすことができるでしょうか。

 今は、天宙的女性時代を代弁する海洋時代が開かれました。海を中心として、超国家的で超大洋的であると同時に、本性の女性文化圏である海洋圏文化を創出し、環太平洋文明圏が主人となる神文明開闢時代を産出するにおいて、真のお母様を中心としてすべての娘たちが一心一体となり、勝利的産苦を完成完結するための機関車の使命を果たさなければならないという点を、肝に銘じてくださることを願います。

 

 祖国光復の主役

 

 きょう、この意義深い場を共にしてくださった貴賓の皆様は、私がお伝えするこのメッセージを心の奥深くに刻んでください。天上の数千億に至る祝福を受けた皆様の善なる先祖の家庭も、この時間、地上に再臨し、皆様と共にこのメッセージを受けています。彼らも、子孫である皆様を通して地上で完成し、真の父母、真の師、真の主人の位置まで出ていくことができなければならないからです。

 それだけでなく、彼らは、王の王であられる真の父母様と一心一体となり、堕落前の本然の姿で、その方の命令に絶対基準で従い、同参して侍る人生を通し、地上・天上天国の創建に総動員されなければなりません。このように霊肉界が共に生き、呼吸し、苦楽を共にしているという事実を、忘れないようにお願いします。

 それとともに、私がきょう、皆様にもう一つ特別にお願いしたいことは、真の父母様のみ言集千二百巻以上の中から要約、抜粋した「平和メッセージ」のみ言を、覚えるように耽読し、人生の指標とするということです。

 神様が先頭に立ち、霊肉界が一つになって皆様を保護し、助け、神様が願われた平和理想世界を成し遂げて、永遠の解放・釈放を享受して暮らすようになるでしょう。

 皆様は今、後天開闢時代の摂理を主導するアベルUNの「平和軍」と「平和警察」としての使命を果たす歴史的な家庭を探し立てなければなりません。人類の福祉と世界平和のために、崇高な献身の道を歩んだ皆様の人生を、歴史は決して忘れないでしょう。「平和軍」と「平和警察」は、私が創設し、今世界的規模で発展させていっています。

 アベルUNの旗を掲げ、自然災害を防ぎ、家庭倫理の確立や純潔を守ることを促進する平和組織「平和軍」と「平和警察」の先鋒に立つ家庭を、皆様のような英雄たちでなければ、誰が探し立てるというのでしょうか。

 世界各地から集まってきた指導者の皆様。摂理の結実期であり、神様の祖国光復をこの地、大韓民国でまず完成、完結しなければならない切追した時点に立った今日、皆様は何をなさいますか。

 先天時代と後天開闢時代が交叉しながら引き起こされる、極度の利己主義と排他主義の壁に閉じ込められ、自己の平安と出世ばかりを追い求めて人生を終える愚かな者となりますか。

 好もうと好むまいと、皆様は既に天から召命を受けました。二〇〇七年九月、私が天と地の前に宣布して出帆させたアベルUNの輝く旗が皆様を導くでしょう。一方では、カイン格である既存UNの改革をすみやかに完成し、また一方では、世界のすべての国の政治、経済、文化、教育など、すべての分野において、神様の創造理想である神心情圏を軸として広がっている、アベルUNの神文明圏革命を完成しなければならない天命を受けたということです。

 したがって、韓国も例外ではあり得ません。天宙平和連合天一国双合七八禧年の天運の前に、すべての壁と垣根が溶け落ちてしまうでしょう。サタン世界で万難を克服して勝利した天宙平和の王、天地人真の父母様のその勝利的伝統を継ぎ、神心情圏時代の主人になってください。今や神様の祖国光復は、私たちの手で成し遂げなければいけません。

 今、皆様が身を置く民主主義は、真の家庭・真の父母主義の時代、すなわち神文明心情圏時代を求めていく過渡期的な兄弟主義であることを忘れずに、敢然と民主主義の峠を飛び越え、革命的な飛躍をなしてください!

 指導者の皆様!

 皆様がはっきりと知らなければならないことがあります。摂理的に見れば、天宙平和連合はアベル的位置に立っており、家庭堂は世の中を代表するカイン的立場に立っています。

 去る十八代総選に出師の表を出した候補者たちは、全員、真の父母様が天宙的次元の勝利を勝ち取られた、その伝統を相続しなければなりません。

 それとともに、世界百九十四カ国が参与しているアベルUNの舞台で、大韓民国が祖国の役割を果たすことができるようにするために、皆様全員が、今後行われる大統領選挙と国会議員選挙、そして郡守、市長、道知事などの地方自治団体長選挙はもちろん、各種の長官選任にも積極的に参加し、必ずや最後の時を勝利しなければなりません。皆様の目的は、すべての国家の既存政党を一つに結び、皆様の分捧王たちを中心として、この地球星に本当の祖国光復を成就することです。

 天の前に宣布して始めた日韓海底トンネルとベーリング海峡トンネル・プロジェクトも、真の父母様と祖国光復のみ旨を完成させる主人の位置で、必ずや成功させなければなりません。

 アベル格である天一国とアベルUN、そしてカイン格であるアメリカと既存UNを一つに結び、天宙的次元の水平を探し立て、王の王になられた神様を軸とし、平和の王になられた真の父母様と皆様の分捧王、そして皆様が一心一体となり、堕落のなかった本然のエデンの園、すなわち祖国創建を完成しなければなりません。

 貴賓の皆様! 宇宙に散在する森羅万象も、その大小に関係なく、すべて一つの根から始まりました。堕落によってすべての関係が断絶され、人間が無知に陥ったために簡単に感知することができないだけであって、万物はもちろん、太陽までもその基準と形態の中で真の父母、真の家庭に侍って共鳴圏を成し、「ために生きる人生」、すなわち、真の愛、真の血統圏の世界で暮らしたいと思うのです。

 その世界こそ、死のない場所であり、教育が必要なく、先もあとも必要ない所です。電気学でいう負荷のかからない水平の位置で、万物も人間と共に神様だけを中心として暮らす道理に従う世界、すなわち善の王国を成し、永遠に太平聖代を享受しながら暮らしたいと思う、そのような世界です。

 

 重生完成・復活完成・永生完成 

 

 皆様。堕落によってアダムとエバは、霊、肉すべてをサタンに差し出してしまいました。しかし、イエス様は、十字架の苦難を通して、肉身は失ってしまいましたが、四十日の復活期間を勝利して霊的復活を完成され、人類に霊的救援の道を開いていかれました。

 このような次元から見るとき、今回のヘリコプター事故は、実に途方もない摂理的意味をもっています。サタンの最後の総攻勢の中でも、真の父母様は、霊肉共に完全実体勝利を勝ち取られたのです。摂理歴史の中で失ってしまった真の家庭三代圏を、一滴の血も流すことなくそっくりそのまま復帰、安着させたのです。

 夢にも忘れることができないその日、(二〇〇八年)七月十九日、ヘリコプター事故の当日には重生完成を、それから二十日目の「七・八節」、八月七日には復活完成を、そして八月二十七日には、事故から四十日目を勝利で締めくくりながら、永生完成の日を宣布しました。神様を中心にお迎えし、摂理の最終的理想圏である新天新地を開き、永遠の解放・釈放を謳歌するようになる永生の新しい日を宣布したのです。

 今、皆様の前には、新しい時代、新しい国を約束する二〇一三年一月十三日のその日が近づいてきています。真の父母様の真の愛は、平和統一祖国光復の父母UNを通して天一国を実現することでしょう。神様の血統と完全祝福を保全し、本来の真の神様を万有の父母として侍り、永遠の禧年を享受して暮らしていける平和の実体天国、すなわち天一国のその日に向かって、私たち全員で総進軍しましょう! 皆様と皆様の家庭、そして祖国光復の聖業の上に、神様の祝福と恩寵が共にありますように! アージュ! 

 ありがとうございました!